病理診断科

病理診断科

 患者さんが適切な治療を受けるためには適切な診断が必要です。病理検査では患者さんから採取された組織や細胞を顕微鏡で観察して病変を診断しています。特に腫瘍に関しては診断を「確定」することができます。このことは、治療方針の決定、治療効果の評価、予後判定に重要な意味をもちます。

 当病理診断科では、組織診断、細胞診断、病理解剖を行っています。

 日本病理学会認定病理専門医(常勤1名)と、日本臨床細胞学会認定細胞検査士の資格を有する臨床検査技師(常勤3名)が業務を行なっています。

診療実績

2017年度2018年度2019年度

組織診断(うち術中迅速診断)

()内は連携病院から

3,135件
(83(19)件)
3,197件
(70(16)件)
3,140件
(85(19)件)
細胞診断2,951件2,852件2,874件

病理解剖

()内は連携病院から

19(2)件14(1)件12(3)件

特色

当病理診断科では以下の業務を行っています。

[1]組織診断

患者さんから採取された組織を診断します。

顕微鏡で観察するために必要な標本は、国家資格を有する臨床検査技師(3名在籍)が作製しています。作製した標本は病理医が診断します。診断の補助や治療方針決定のため、必要に応じて特殊染色や免疫組織化学染色を行います。

1.生検の組織診断

病変の一部を採取し、病変が何であるかを調べます。内視鏡で胃・大腸や肺の一部をつまみ採ったり、皮膚の一部を切りとったり、乳腺、肝臓などに細い針を刺すことで組織を採取します。

2.手術で摘出された臓器の組織診断

手術で摘出された組織を診断します。まず、肉眼で病変の部位、大きさ、性状、広がりを確認し、その上で診断に必要な部分について標本を作製します。病変の進行の程度、手術の質的評価、化学療法や放射線療法などの治療に対する効果判定、予後判定等、術後の治療方針に役立つ情報を臨床医に提供しています。

3.手術中の迅速組織診断

手術中に提出された組織を20分程度で迅速に作製、診断し、結果を執刀医に報告するのが術中迅速組織診断です。これは、手術前に診断が困難なもの、癌の広がりや転移が不明瞭なもの、手術で切除する範囲を決める場合などに行われます。術中迅速診断の結果は術式の方針決定に重要な判断材料となります。

[2]細胞診断

尿や喀痰や、しこりを針で刺したり病変からこすり取ってきた材料を顕微鏡で観察し、その病変を推定します。病理組織診断と比べて患者さんの負担が少なく、かつスピーディに結果が出せるという利点があります。細胞検査士の資格をもつ臨床検査技師や病理医によるダブルチェックを経て、臨床医に報告をしています。

[3]病理解剖

不幸にして病死された方をご遺族の承諾のもとに解剖させて頂き、病態の把握、治療効果の判定などを専門の病理医が検証します。ご遺体は必要最小限の切開を行い、診断に必要な組織を取り出した後、清拭されてご遺族のもとに戻されます。摘出された組織は、肉眼的・組織学的に詳細に観察し、最終的な診断書を作成しています。病理解剖の結果から今後に役立つ情報が蓄積され、将来の診断・治療の向上に生かされます。月に一度臨床を交えた臨床病理カンファレンス(Clinicopathological Conference, CPC)を開催しています。