腎泌尿器外科 - BioJetシステムを用いたMRI/超音波 3D融合画像ガイド下経会陰式前立腺標的針生検

BioJetシステムを用いたMRI/超音波 3D融合画像ガイド下経会陰式前立腺標的針生検~正確なリスク評価に基づき適正治療の選択を

血中のPSAという腫瘍マーカーが4.0 ng/ml以上の方や、それ以下であっても比較的若く家族歴(父親や兄弟に前立腺がんの方がいる)があるような方、あるいはMRIや直腸診で前立腺がんが疑われる方には、前立腺生検により確定診断をつけることをお勧めしています。前立腺針生検は前立腺がんの診断に必須の検査で、原則的に1泊2日の入院で行っています。不要な生検を回避し、正確な前立腺がんのリスク評価を行う目的で、PSA高値あるいは直腸診異常所見のある方全員に生検前MRIの撮影をお奨めしています。
前立腺がんの最終診断は病理組織学的になされるため、現在のところ組織の一部を採取しない限り確定診断は行えません。前立腺MRIの進歩に伴い、前立腺針生検前にがんの局在(がんがある可能性が高そうな部位)がほぼ同定できるようになりました。正確な診断には、標的部位に対して正確に針を刺して組織を採取することが肝要です。これまでは、前立腺MRIで描出されたがんの局在部位に対して正確かつ確実に針生検を行うことが困難でしたが、MRI画像を生検時の超音波画像に融合(MRI/超音波 3D融合)することで、より確実な標的生検が可能となりました。当院では2020年10月に先進医療としてBioJetシステムを導入し、2022年4月の保険診療収載後も継続、2026年7月現在470件を超える前立腺生検件数をBioJetを用いて行っております。BioJetシステムを用いた標的生検は、主にサドルブロック法による麻酔で無痛に実施しておりますが、局所麻酔や全身麻酔も可能です。

参考文献

Superior detection of significant prostate cancer by transperineal prostate biopsy using MRI-transrectal ultrasound fusion image guidance over cognitive registration. Ito M, Yonese I, Toide M, Ikuta S, Kobayashi S, Koga F. Int J Clin Oncol 28:1545-53, 2023.

最終更新日:2026年7月28日 腎泌尿器外科 伊藤将也