ロボット支援手術による腎部分切除~最大限の腎機能温存を目指す低侵襲 腎機能温存手術
現在は、腎機能温存の観点から、小さい腎がんの標準治療として腎部分切除が行われています。当科では、小さい腎がんに対する手術をダビンチXiあるいはSPを用いて行っており、腫瘍の位置や埋没の具合によって術式を決定しております。ダビンチXiでは側腹部の5つから7つの小さな孔(5mmから2cm程度)から手術を行い、ダビンチSPでは下腹部の4cmの皮膚切開(ポート)ならびに腰部に1個の小さな孔(1.2cm程度)から手術を行っています。当科では、腎臓の元気な組織を可能な限り多く残すべく、主に腎がんをその周りの正常な組織から精密に剥がしてくり抜く手法で腎部分切除を行っております。また、切除した腎臓の周囲を大きくは縫合しない手技を採用しており、これにより、縫合による血管のトラブル(仮性動脈瘤)や、手術後の腎機能低下のリスクを回避する工夫を行っています。入院期間の目安は4−6日間程度です。
注目情報治療成績(調査対象:2022年4月〜2026年3月のダビンチ腎部分切除62件)周術期輸血率 1.6%、 合併症率(Clavien grade ≧3) 4.8%(いずれも尿瘻に対する尿管ステント留置)、在院日数中央値 5日間
ダビンチSP・Xiによる根治的腎摘除術
透析腎に発生する腎がん、比較的大きな腎がんや、たとえ小さくても部分切除による根治的切除が困難と判断される症例に対しては、ダビンチSPあるいはXiによる根治的腎摘除術を行っています。術式はご病状に合わせて選択しています。ダビンチSPでは下腹部に5cm程度の腫瘍のある腎臓が辛うじて摘出できるサイズの皮膚切開(シングルポート)ならびに腰部に1個の小さな孔(1.2cm程度)から手術を行っています。ダビンチXiの場合は、側腹部または腹部に5つか7つの小さな孔(5mmから2cm程度)から手術を行い、孔を5-6cm程度切開して腎臓を摘出します。いずれの術式でも入院期間の目安は4−6日間程度です。
注目情報治療成績(調査対象:2022年8月から2026年3月のダビンチ根治的腎摘除術 38件)周術期輸血率 0%、術後合併症 (Clavien grade 3以上) 0%、在院日数中央値 5日間
最終更新日:2026年7月31日 腎泌尿器外科 伊藤将也

