精神神経科

診療内容・特色

多摩地区の基幹病院の有床精神科として、東京都からの委託を受けて精神科救急(夜間休日)や身体疾患合併症医療をおこなっております。また、身体的な疾患の加療中に起きた不安や抑うつ症状、幻覚・妄想等の精神症状に対する対応を行っております。他に特徴のある精神科医療としては、クロザリル処方や無痙攣性電気治療を行える設備・体制があります。
当科の新患外来は予約制となっております。
予約にあたり下記にご注意ください。

  • 摂食障害・依存症で入院を要する方は原則他院をご紹介しております。
  • 小児総合医療センター児童・思春期精神科に通院の方の移行に関しては合併症(他科も当院での治療が必要な方)をお持ちの方を受けいれております。ご希望の際は、ご予約の前に、現在の小児総合の担当医にご相談の上、担当医から当科の方へご連絡・ご相談頂くようご依頼ください。

特徴

1.精神科救急

当院は、東京都の精神科救急システムにおいて多摩地区の夜間休日の入院受け入れを担っております。
都は夜間や休日に精神症状が増悪した患者さんをケアするために夜間・休日精神科救急を実施しています。当院は緊急入院を前提とした重篤な精神症状を呈する患者さんに対応し、そうでない場合はクリニックや精神科単科病院で相談・診察します。
精神科救急は保険医療情報センターが受付を行い都のシステムとして実施されております。利用するにはまず東京都保険医療情報センターに電話で相談することが必要です。

東京都保険医療情報センター(通称:ひまわり)TEL:03-5272-0303

2.身体合併症

高齢化の進行とともに精神疾患と身体疾患を併せ持つ方が増えております。検査体制・治療スタッフに恵まれた総合病院の特性から身体的疾患を併発した精神疾患の方の治療を行っています。東京都の精神科身体合併症医療事業に参加し精神科病院入院中に発生した身体合併症の治療を身体科の協力を得て行っております。より充実すべく令和5年9月より、都内で初めて精神科救急・合併症入院料を取得しました。

3.リエゾン・コンサルテーション精神医療

当院救命救急センター、産科を含む様々な場面で発生する精神科的な問題に応需し、入院中であれば往診します。いわゆるリエゾン・コンサルテーション精神医療を活発に行っております。

4.緩和医療

がん患者さんはがん自体の症状に加えて、さまざまな身体的、精神的な苦痛を経験することがあります。緩和医療は、がん患者さんの、身体的・精神的な苦痛をやわらげるための包括的な医療です。当科は、緩和ケアチームの一員といて積極的にがんの治療に取り組んでいます。

5.無痙攣性電気痙攣療法

薬物療法に反応しないあるいは、食事がとれないなどの症状が、薬剤抵抗性あるいは重篤な場合に適用になる、無痙攣性電気痙攣療法も実施可能です。

6.地域医療

精神科の患者さんは、精神科的な問題に加え、社会的、経済的な問も併せ持っておられるケースがほとんどです。地域の精神科病院、精神保健福祉センター、保健所、福祉事務所などと協力・連携して問題解決に当たっています。

主な医療設備

MRI、CT、SPECTなどの画像検査、一般脳波検査、サイマトロン(無けいれん性通電療法)など