- 概要
手術を予定している患者さまへ
病気やけがで手術が必要な状況は、皆様のこころや体に大きな負担をかけます。その時にこころと体の負担を軽くするのがわれわれ麻酔科医です。手術前、手術中、手術後のすべての時期に麻酔科医はあなたの苦痛と不安をやわらげます。
手術での切除や縫合は外科系医師が行います。その手術のあいだ麻酔科医は常にあなたのそばにいて、呼吸や心臓の働きを観察し安全を守ります。
麻酔とはどんなものかを知っていただくため、手術前に麻酔説明の動画を視聴して頂きます。そして麻酔科医による診察と、麻酔の説明を受けます。上記の麻酔の説明は手術の数週間前に行う場合と手術数日前に行う場合があります。
たばこは手術することが決まった時点でやめてください。禁煙によって手術と麻酔の副作用を減らせます。当院は研修医の医学教育機関です。多くの麻酔は専門医と研修医のペアで行われます。
手術後の痛みを減らすために、点滴の鎮痛薬や内服の鎮痛薬を手術中と手術後に使用します。それに加えて、患者様がボタンを押すと痛み止めが体内に入る装置を使うことがあります。
無痛分娩
硬膜外無痛分娩を行っています.助産師,産科医,麻酔科医からなるチームで安全性の高い無痛分娩を実施しています.
ペインクリニック
ペインクリニックでは、神経ブロック療法や薬物療法などの様々な方法を用いて、有害な痛みを緩和するための治療を行っています。ペインクリニックで行う治療に関しましてはペインクリニック外来をご参照ください。
主な医療設備
手術室
全身麻酔システム(15室全室に装備) | 人工呼吸器内蔵の最新式全身麻酔器 |
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患者監視システム(15室全室に装備) | 心電計、自動血圧計、経皮的酸素飽和度、呼気炭酸ガス、体温、観血的動脈圧などの同時測定可能 |
経食道心臓エコー装置(2台) | 心臓血管外科の手術中に使用 |
高頻度ジェットベンチレーター(1台) | 呼吸器外科手術の低酸素血症予防に使用 |
体温維持装置(温風式:15台) | 体表面から温風により患者さんの体温を維持 |
筋弛緩モニター(15室全室に装備) | 手術中に使用する筋弛緩薬の効果の判定 |
直流式除細動装置(2台) | 緊急時の除細動 |
経皮的心臓ペーシング装置(1台) | 突然の心停止時に体表面から心臓を刺激し動かす |
気管支ファイバースコープ(9台) | ファイバースコープによる気管挿管 分離肺換気の時の二腔気管内チューブや気管支ブロッカ―の位置決め |
気管支ファイバースコープのカメラヘッド(1台) | 気管支ファイバースコープの画像をモニターに表示 |
喉頭ビデオスコープ(1台) | ビデオスコープによる気管挿管 |
血液ガス測定装置(1台) | 血液中の酸素や炭酸ガスの濃度を調べる機械 |
移動式透視装置(2台) | 骨折などX線透視を必要とする手術に使用 |
連続心拍出量測定装置(2台) | 特殊なカテーテルを挿入し、心臓が送り出す血液量を連続的に測定 |
呼気麻酔ガス濃度測定装置(10台) | 体の中の麻酔ガス濃度を測定 |
機械式PCAポンプ(15台) | 手術後の痛みを軽減させる機械 |
急速輸血・輸液加温システム(1台) | 大量出血時の輸血・輸液に使用 |
自己血回収装置(2台) | 術野から出血した血液を清潔操作で回収し、自己血輸血という形で返す |
赤外線酸素モニター装置(1台) | 脳や筋肉などの臓器の酸素状態を計測 |
麻酔深度モニター(15室全室に装備) | 麻酔の深さを測定する |
血管穿刺・神経ブロック専用エコー(2台) | 血管穿刺、神経ブロックに使用 |
ペインクリニック外来
スーパーライザー(処置台4台全てに装着) | 熱エネルギーを利用した疼痛治療装置で注射が嫌いな患者さんに好評 |
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低周波刺激装置(処置台4台全てに装備) | 針治療の通電に使用する |
イオントフォレーサー(1台) | 薬液をイオン化して皮膚から浸透させる機械 |
誘発電位筋電図検査(1台) | 顔面神経麻痺の程度を電気的に評価する |
高周波熱凝固装置(1台) | 痛みの原因となっている神経を破壊する |