2010年5月号 いまさらですが…ご挨拶させていただきます!

2010.5月号

 今年で荏原病院歯科口腔外科に赴任し6年目になります阿部華織と申します。私は平成17年度東京医科歯科大学卒業後、研修医としての道を荏原病院でスタートさせました。佐野前部長・市川前医長・長谷川医長というパワフルな上司に囲まれ、非常に濃い研修医時代を送り、縁あって現在も週四日非常勤として勤務させていただいております。連携医の先生方からご紹介いただいた患者様の、貴重で豊富な症例に触れて育ったことは何物にも変えられない私の財産です。その経験を生かし、患者様に荏原病院歯科口腔外科だからできる医療を提供することが私の使命であると思います。

 歯科口腔外科の充実した臨床の日々のなかでは、人間の生命力を間近に感じることがたくさんあります。
たとえばICUで意識障害、挿管チューブの隙間から抜歯をした患者様が、一般病棟でご飯を食べる姿を目にした時、リハビリ中の患者様が回復の報告に歩く姿をみせてくれた時…。ここだからこそ感じられる喜びや感動もあります。しかし、臨床の喜びは連携の先生方も同じではないでしょうか?印象がきれいに取れたり、抜歯がうまくいったりと歯科医師6年目にして臨床の難しさも面白さもやっと感じられるように なった私であります。荏原病院にいらっしゃる患者様は、全身状態が悪いからこそ『食べられる』ということが驚くような回復力につながり、小さな変化も大きな効果として目に見えるのだと思います。

 歯科口腔外科では、他科で荏原病院に入院されている患者様にも貢献したいと考えています。NST(栄養サポートチーム)に参加して、食べるための口腔機能の改善につとめています。また、歯科衛生士を中心として入院患者様の口腔ケアにも力を入れています。医科の入院患者様にも「荏原病院に入院して歯科があって助かった」と言われるような科でありたいと思っています。

 『食べることは生きることにつながる』、歯科医師としての私の大きな目標です。まだまだ歯科医師としては未熟者ですが、大学時代硬式テニス部で培った体力と荏原病院で学んだ経験を生かし修練していきたいと思います。現在、診療日は月火木金です。多くの先生方に助けていただきながら、口腔外科から静脈内鎮静法・障害者歯科まで幅広く対応させていただいております。初診日はなくともご連絡いただければいつでも対応できる隠れ札でございます。(常勤の予約がいっぱいのときは是非有効利用してください)

 これからも連携医の先生方にはお力添えをいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

歯科コラム