2021年1月号 陳旧性顎関節脱臼

2021.1月号

 新年明けましておめでとうございます。昨年はコロナに悩まされた1年でしたが、今年はなんとか終息を祈っております。連携医の先生方いかがお過ごしでしょうか?
先日施設入所中の患者さんで、右頬を痛がって食事ができなくなった症例に出会いました。認知症もあり、どこが痛いのか訴えがわかりにくかったので、パノラマを念の為と思い撮影しました。
「あれ、この人顎はずれてる!!」偶然にも脱臼を発見することができ、すでに1ヶ月以上経過しており、整復は困難であり陳旧性顎関節脱臼と診断されました。

 その後論文などで調べると、認知症で急に食事を取らなくなった人、また胃瘻増設予定の人、脳梗塞で長期挿管、義歯の不適合が甚だしい症例の一部には顎関節脱臼が隠れていることがあるそうです。
先生たちの周りにももしかしたら、脱臼している症例が隠れているかもしれません。
もしかしたらと思ったら、顎関節の触診、またはレントゲンで精査してみてください。

歯科コラム