どこに感染源が??診断に苦慮した骨髄炎

2025.9月号 歯科口腔外科

冨江 華織(とみえ かおり)

 

 オトガイ部の腫脹を主訴にかかりつけ内科より紹介来院されました。パノラマでは歯周病や根尖病巣認めず、原因が不明でしたが、まずは消炎を行いました。骨粗鬆症で4年ほどプラリアが投与されておりMRONJ?と診断しましたが、口腔内はとても状態がよく、メンテナンスにも定期的に通院されていました。抗生剤で加療するも炎症を繰り返し、最終的には外科療法を行いました。

 多くの基礎研究や臨床報告の結果から、MRONJの進展経路は大きく2つあると考えられ、1つ目はARAが口腔内の感感染病巣内で ARAが引き金となってMRONJを生じるもの、2つ目は感染を伴わずARA自体が無菌性・虚血性の 顎骨壊死を引き起こすものです。しかし、無菌性・虚血性の顎骨壊死をきたしたとしても、骨が露出することにより比較的早期に細菌感染をきたし骨髄炎の病態に進展するため、その存在を証明することは困難であると言われています。2つ目と考えられる症例は少なく、診断や治療ついて悩んだ症例でした。歯には何もないのに腫れを繰り返すなどの症例があれば、ぜひご相談ください。

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歯科コラム