【公開講座ダイジェスト!】大腸がんについて(看護部からのおはなし)

がんと診断された時、看護師は「つらい時、困った時の窓口」としてサポートし続けます

東京都立荏原病院がんサポートチーム 
看護部 乳がん看護認定看護師      浅田由希子

     緩和ケア認定看護師教育課程修了生 佐野未希


1. 不安や怒り、悲しみが沸き上がるのは自然なこと

がんと診断されるという出来事は、誰にとっても大きな衝撃を伴います。「これからどうなるのだろう」「なぜ自分が/夫が/母が/父ががんにならないといけないのか」「頭が真っ白で何も考えられない」などの思いが押し寄せ、心が揺れ動くのは自然なことです。

実際、多くの患者さんが告知直後に強い不安や怒り、悲しみを経験します。


2. がんと診断されたことで、様々な気持ちの変化を経験します

• 心配事が頭から離れない
• イライラする
• 集中できない
• 物事が決められない

など、常に「がん」が頭の中を占めてしまったり、

• 眠れない
• 食欲がない
• 胸が苦しい
• 吐き気がする
などの体の変化を生じる方もいます。

こうした症状は、心と体が大きな出来事に向き合うときに起こる自然な反応です。
患者さん自身が戸惑うこともあるかもしれませんが、誰にでも起こりうる心と体の変化です。


3. 心が適応していくプロセス

一般的には、がんの告知などのストレスが生じた場面から2週間を目安に、徐々に日常生活に支障のない範囲に心は適応していくとされています。
患者さんによっては「適応障害」や「うつ病」など、専門家のサポートが必要となることもあります。


4.看護師は「つらい時、困った時の窓口」

がんと診断された直後は、何をどう相談すればよいのか分からないことが多いものです。
そんなとき、私たち看護師を患者さんとご家族の「つらい時、困った時の窓口」としてご活用ください。

看護師は、直接的なケアだけでなく、必要に応じてチームの中の専門職につなぐ役割も担っています。


• 体のつらさ → 緩和ケア医
• 心のつらさ → 心理士
• 食事の悩み → 栄養士
• お金や制度 → 医療ソーシャルワーカー(MSW)

患者さんひとりひとりの状況に応じた支援を行います。

5. まずは「あなたのお話」を聴かせてください

看護師が大切にしているのは、患者さんの思いを丁寧に受け止めることです。

そのためには、今の率直な気持ちや気がかり、普段どのような生活をしているのか、ご家族のことなど、まずはみなさんのお話を聞かせてください。「こんなこと話していいのかな」と思うようなことでも大丈夫です。 焦らず、一緒に気持ちの整理をしていきましょう。


6. ご家族もサポートの対象です

がんの影響は患者さんだけでなく、ご家族にも生じます。

眠れない、食欲がない、不安、生活の変化などをご家族も経験します。

私たち看護師は、患者さんはもちろん、ご家族も支援の対象と考えています。ご家族自身の心身の不調も、どうぞ遠慮なくご相談ください。

7. 看護師は、患者さんとご家族をサポートし続けます

外来にも病棟にも、患者地域サポートセンターにも看護師はいます。

がんと診断されて以降も患者さんとご家族が納得して人生を歩んでいけるよう、 治療のこと、生活のこと、気持ちのことなど、その時々の困りごとについて、みなさんと一緒に考え続けていけたらと思います。


(2026年7月18日荏原病院公開講座「大腸がんと診断されたら」より)

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