【医療・健康コラム】 ソーシャルワーカーへよくある相談は何?

よくある相談は何? ~データから見る医療福祉の困りごと~

「医療ソーシャルワーカーには、どんな相談が多いの?」

都立病院では、病気やけがの治療だけでなく、その人の生活全体に関わるご相談を日々お受けしています。
実際の相談内容をみると、年齢や病気の種類に関係なく、「生活」に関する悩みが多いことが分かります。

ここでは、代表的な内容を中学生以上の皆様に伝わる内容でご紹介します。

① お金の心配

多いのが、医療費や生活費に関する相談です。

たとえば…

・入院費がどのくらいかかるのか不安

・仕事を休んで収入が減ってしまった

・これからの生活費が足りるか心配

病院にかかると、想像している以上にお金がかかることがあります。とくに長く入院する場合や、治療が続く場合は不安が大きくなります。

このようなときは、医療費の負担を軽くする制度(高額療養費制度など)や、収入に応じた支援、生活を支える仕組みについて、一人ひとりの状況に合わせて一緒に考えていきます。

 

② 退院後の生活が不安

「退院したあと、ちゃんと生活できるのか」という不安も多く聞かれます。

たとえば…

・一人で家に戻って大丈夫か心配

・家に戻れない事情がある

・介護や見守りが必要かもしれない

入院中は医療スタッフがそばにいますが、退院後は自分の生活に戻ることになります。
そのため、生活環境や支援の準備がとても大切です。

医療ソーシャルワーカーは、訪問看護や介護サービス、地域の相談窓口、施設の利用などを紹介し、退院後の生活を安心して始められるよう、医師や看護師とも連携しながら、共に準備を進めます。

 

③ 家族の悩み

ご本人だけでなく、ご家族からの相談も少なくありません。

たとえば…

・介護が大変で続けられるか不安

・どのように関わればよいか分からない

・遠方に住んでいて支援が難しい

家族は大切な支えである一方で、負担が大きくなりすぎてしまうこともあります。

私達は、ご家族の気持ちにも耳を傾け、無理のない関わり方や、利用できるサービス(レスパイトケアなど)につなぐことで、支える側も安心できるようにサポートします。

 

④ 制度がわからない

「どんな制度があるのか分からない」という声もよくあります。

たとえば…

・介護保険はどうやって使うの?

・どこに相談すればいいの?

・何から始めればいいの? 

日本には、医療や福祉に関するさまざまな制度がありますが、内容が複雑で分かりにくいこともあります。
また、原則として、自ら申請をしないと制度を活用することができないことも多いです。

医療ソーシャルワーカーは、必要な制度を整理し、申請の流れや手続きの方法をわかりやすく説明しながら、一緒に進めていきます。

 

⑤ これからの生活への不安

病気やけがをきっかけに、これからの人生について悩む方も多くいらっしゃいます。

たとえば…

・仕事に戻れるか不安

・今まで通りの生活ができるか心配

・気持ちの整理がつかない

見た目には分かりにくい不安や、言葉にしづらい悩みを抱えている方も少なくありません。

私達は、その人の思いを大切にしながら、今後の生活の選択肢を一緒に考え、必要に応じて関係機関ともつないでいきます。

 

早めの相談が大切です

多くの方が、「もっと早く相談すればよかった」と話されます。

困りごとは、早い段階で相談することで、使える制度や支援の幅が広がり、結果として安心につながることが多くあります。
小さな不安のうちに相談することが大切です。

医療ソーシャルワーカーに相談できること

私達は、病気だけでなく「生活」を支える専門職です。

注目情報お金のこと

注目情報退院後の生活

注目情報家族の悩み

注目情報制度の使い方

 さらに、学校や仕事のこと、住まいのこと、地域とのつながりなど、生活に関わるさまざまな相談に対応しています。

「こんなこと相談していいのかな」と思うことでも大丈夫です。
困りごとを整理するお手伝いをするのも、医療ソーシャルワーカーの役割です。

 

まとめ

病院で相談することは、特別なことではありません。
多くの人が同じような悩みを抱えながら治療を受けています。

一人で抱え込まず、困ったときは早めに相談することが、安心して生活していくための第一歩になります。

都立病院では、患者さんやご家族がその人らしい生活を送れるよう、医療ソーシャルワーカーが一緒に考え、支えていきます。


最終更新日:令和8年8月4日

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